米兵が少女を誘拐し不同意性交 那覇地検が25歳の男を起訴 政府は起訴を把握も「県に連絡なし」

去年12月、米空軍兵の男が16歳未満の少女をわいせつ目的で誘拐し自宅で性的な暴行を加えたなどとして那覇地検が、わいせつ誘拐と不同意性交等の罪で起訴していたことが分かりました。

今年3月にわいせつ誘拐と不同意性交等の罪で起訴されていたのは在沖米空軍所属の兵長、ブレノン=ワシントン被告25歳です。

起訴状などによりますとワシントン被告は2023年12月、本島中部の公園で16歳未満の少女に「寒いから、車の中で話さない」と声をかけて車で連れ去りました。

そして、少女を基地の外にある自宅にわいせつ目的で連れ込み、同意を得ずに性的な暴行を加えたとされています。

被害を受けたその日のうちに少女の関係者が警察に通報し警察が米軍の捜査機関と共同で捜査しワシントン被告を特定。任意で調べを続け、今年3月に那覇地検へ書類送検していました。

警察や那覇地検はワシントン被告の認否について明らかにしていません。
現在、ワシントン被告の身柄は日本側に引き渡されていて、裁判は7月12日に那覇地裁で開かれる予定です。

▽玉城知事 「基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に強い不安を与えるだけでなく、女性の尊厳を踏みにじるものであり、特に被害者が未成年であることを考えれば極めて遺憾だと言わざるを得ない。強い憤りを禁じ得ない」

玉城知事は「情報収集をした上で米軍や関係機関に厳しい姿勢で対応したい」と強調しました。

林官房長官によると外務省は、3月の起訴段階でエマニュエル駐日米国大使に綱紀粛正と再発防止の徹底を申し入れていたということです。

しかし玉城知事は県にはきょう25日まで一切の情報提供がなかったとしていて、「信頼関係において不信を招くものでしかない」と憤りを露わにしました。

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