ソフトバンクの二塁争いは「牧原さんが1軍に上がってきてからが勝負」 プロ初3安打のドラ3ルーキー廣瀨隆太が〝本番〟見据える

ヒーローインタビューを終え、ガッツポーズをする廣瀨(撮影・早浪章弘)

◆オリックス2―7ソフトバンク(25日、京セラドーム大阪)

ソフトバンクのドラフト3位ルーキー、廣瀨隆太内野手(23)=慶大=がプロ初の1試合3安打をマークした。

「あれが大きかったです。あれがなかったら4タコです」。キーポイントに挙げたのは3回の第1打席だ。オリックス先発曽谷のフォークを左翼線へ運ぶ二塁打として、続く佐藤直樹の中前適時打で先制のホームを踏んだ。

「1打席目にヒットが出ると、すごく余裕が出るので。本当に1打席目は大事にしています」と語る通りに若武者は一気に勢いづいた。

5回は2球で追い込まれながら、3球目のスライダーをはじき返す右前打。一挙4点を加えた8回1死二塁では3番手本田の高めに浮いた直球を、中越えの適時二塁打とした。

守備でも6回2死一塁で茶野の中前に抜けそうな打球を好捕し、二塁へグラブトスして一塁走者を封殺する美技も見せるなど、攻守で躍動した1日だった。

アピールを続ける動機は、右脇腹を痛めてリハビリだった牧原大成の存在だ。

「牧原(大)さんが1軍に上がってきてからが勝負だと思う。すごくいいモチベーションをいただいています」。今季開幕から二塁を守っていたレギュラーは既に実戦復帰。1軍復帰の時期も近づいているが、廣瀨に二塁の定位置を譲る気はない。きたるべきに向け、さらに打ちまくる覚悟だ。(鬼塚淳乃介)

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