「3割5分を目指す」ソフトバンク笹川吉康が〝サイクル未遂〟の3安打 小久保監督のノルマを上回る活躍誓う

5回2死、一塁内野安打を放った笹川(右)(撮影・西田忠信)

◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク0―3くふうハヤテ(23日、タマスタ筑後)

ソフトバンクの笹川吉康外野手(22)が、小久保裕紀監督に課された〝ノルマ〟を上回ることを誓った。

「2番中堅」でスタメン出場。初回で遊撃への内野安打、3回には二塁への内野安打を放つと、5回には俊足を生かして一塁への内野安打を放った。珍しい3安打の後に迎えた8回の第4打席では、三塁方向へのセーフティーバントを試みた。結果は捕邪飛となり「最後はサードに打って、内野安打のサイクル(ヒット)をしようと思っていたけど、技術がなかった。打てば良かった」と苦笑い。「ギータ2世」と称される大砲候補は、型破りなスタイルも師匠譲りだ。

交流戦期間には、プロ4年目で初めて1軍に昇格。4試合に出場して打率1割8分2厘だったが、15日の阪神戦(みずほペイペイドーム)でプロ初本塁打を放つなど、インパクトを与えた。19日から再び2軍戦に出場を続ける。松山秀明2軍監督は「(1軍を経験したことで)大人になった」と評価しており、笹川も「あそこ(1軍)にやっぱり行きたいという思いがより強くなった」とうなずく。

小久保監督からは「3割を打て」と送り出されたというが「3割5分を目指す。3割は通過点」と意気込んだ。この日まで3試合連続安打を記録。打率も2割9分まで上がってきた。数字にこだわるからこそ、泥くさい3安打にも「(形は)何でもいい。うれしい」とうなずいた。

もう一度、抜群の潜在能力を1軍で示すため、前向きに鍛錬の日々に取り組んでいる。

(浜口妙華)

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