神戸弘陵・村上泰斗 NPB10球団スカウトの前で無双5回11K 阪神5人態勢「いいところを見られた」

 先発して力投する神戸弘陵・村上

 「練習試合、神戸弘陵1-0生光学園」(25日、三木山総合公園野球場)

 今秋ドラフト候補で最速153キロ右腕の神戸弘陵・村上泰斗投手(3年)が25日、兵庫県三木市内で生光学園との練習試合に先発し、5回1安打無失点、11奪三振と圧巻の投球を披露した。

 「100点満点中80点ぐらい。内容はよかったです」。NPBの10球団、約40人のスカウトの前で無双した。初回は3者連続三振と完璧な立ち上がりを見せ、三回もテンポよく投げ込んで3者連続三振。四回は2死満塁としたが、この日最速149キロをマークした直球を軸に空振り三振で脱出した。3回まで打者9人から8奪三振。徳島大会で昨秋と今春に4強入りした実力校を相手に力を証明した。

 阪神は畑山統括スカウトら5人態勢で熱視線を送った。担当の熊野スカウトは「フォームのバランスもボールのキレも良くなっている。いいところを見られた」と高評価した。

 今春以降、体幹トレーニングに励んで平均球速は4キロアップの146キロまで向上。変化球の精度も上がり、「全球種で空振りが取れるようになった」と胸を張る。憧れは、神戸弘陵から17年度育成ドラフト2位でオリックスに入団し、昨季1軍でブレークした同校OBの東。「勝てる投手になりたいので一番意識している」と背中を追う。

 今、見据えるのは聖地のマウンド。1989年以来35年ぶりとなる夏の甲子園にチームを導き、プロ入りもかなえる。

 ◇村上 泰斗(むらかみ・たいと)2007年2月20日生まれ、17歳。兵庫県川辺郡猪名川町出身。180センチ、76キロ。右投げ右打ち。投手。小学1年から白金メッツで野球を始め、猪名川中では箕面ボーイズでプレー。神戸弘陵では2年春からベンチ入りし、同秋からエース。球種はカーブ、カットボール、スライダー、フォーク、チェンジアップ、ツーシーム。

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