車に乗り込むまでの2分間… “ご入金のみ” 政治資金パーティーの意図を問われて田畑議員「何ら指摘を受けていない」寄付の呼びかけ否定 富山

自民党の田畑裕明衆議院議員の政治資金パーティー問題で、初めて本人がカメラの前で取材に応じました。案内状にあった「ご入金のみ」の項目について田畑議員は法律の専門家から「全く指摘はなかった」と述べ、寄付の呼びかけを否定しました。

26日、非公開で開かれた自民党富山市連の常任総務会。そこに、富山1区選出の田畑裕明(たばた・ひろあき)衆議院議員の姿がありました。

田畑議員を巡っては今月開催予定だった政治資金パーティーの案内状に「ご入金のみ」の記載があり、専門家が違法な寄付の呼びかけに当たると指摘しています。

自民党富山市連によると田畑議員は会議の冒頭、一連の政治資金パーティー問題について説明と謝罪を行ったということです。

会議の後、田畑議員がこの問題について初めてカメラの前で取材に応じました。

毛田キャスター: 「まずは取材をお受けいただきありがとうございます。よろしくお願いいたします。政治資金パーティーの問題についてですが、ご入金のみと記載した意図について」

田畑議員: 「すいません。ちょっと取材を受けるというか、今帰って来たから皆さんいらっしゃるのでちょっとお話しますが、きょうは市連の常任総務会を開いていただきまして、今、国政が終了したこと、また、政治資金パーティーのパーティー券の記載についてですね。いろいろお話がありましたから私からご報告をさせていただきました。報道の皆さま方には丁寧に書面で回答させていただいてございます。それ以上はございません」

田畑議員は今月12日、政治資金パーティー問題について報道機関に書面で回答しました。「ご入金のみ」として会場に来られない人に対しては、国政報告やセミナーの資料を後日、届ける予定だったと説明。中止したパーティーについては国政報告の配信も考えていたとしています。

また、「ご入金のみ」の場合も予定の調整がつき、会場に来た人がいたとし過去に「ご入金のみ」の項目があるパーティーを開催したことに触れていました。

田畑議員: 「なおですね、この入金のみという記載の関係につきまして、官邸筋、また党本部、そしてまた複数の法的な専門家の皆さまにもご確認をさせて、当事務所の考えをですね、お伝えをさせていただきまして、何ら指摘を受けていることはございません。そこをご報告させていただきたいというふうに思っております。きょうはどうもありがとうございます」

毛田キャスター: 「寄付の呼びかけに当たると指摘がありますけど」

田畑議員: 「当然あのパーティーの対価としてパーティー券を販売ということを行っておりますので、全く寄付を求めるという形でお願いをしていたことは全くございませんので、それは書面で回答させていただいた通りでございます。以上でございます」

毛田キャスター: 「ご入金のみのパーティーというのはいつから開催していたのか。田畑さんの発案なんでしょうか」

田畑議員:「書面で回答した通りです」

毛田キャスター: 「違法性の認識というのは全くなかったんですか」

田畑議員: 「どうもありがとうございました」

毛田キャスター: 「有権者納得しないと思いますよ」

記者:「説明責任を果たして下さい」

田畑議員:「先ほど申しました通り、違法性の認識と言いますか、当事務所でお答えした内容につきましてそれぞれ法的な専門家の皆さんにもしっかり照会をかけたところ、全く指摘はなかったということをご報告させていただきました」

毛田キャスター:「過去にも開催してましたよね。いつからやっていたかということは」

違法性の認識の有無やご入金のみの項目があるパーティーをいつから開催していたかについては答えることなく、会場をあとにしました。

自民党富山市連などによりますと常任総務会に出席した複数の議員からは「謝罪も説明も十分ではない」と田畑議員の対応を批判する声が上がり、執行部は次の衆院選に向けて危機感を高めています。

自民党富山市連・支部長 中川忠昭県議: 「大変厳しい意見が出ておりまして、そのことをこれからまとめてですね、これからの体制づくりについてしっかり対応していきたいなと」

記者:「(次の衆院選に)推せるかどうかみたいな踏み込んだ話は」

自民党富山市連・支部長 中川忠昭県議:「そんなことはないですけども、とにかく今は厳しいご意見がたくさんあったので、それを今集約して、また(田畑議員と)話をしたいなとそのように思っております」

インタビューの開始から車に乗り込むまでは2分に満たない時間でした。

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