ソフトバンク栗原陵矢が3安打3打点 小久保監督「あいつが3番やったら、苦しいときは初回から送りの選択もあるので、幅広い」

1回1死一塁、先制2ランを放ちナインに迎えられる栗原(撮影・永田浩)

◆オリックス1―5ソフトバンク(26日、京セラドーム大阪)

柳田悠岐の〝留守〟を預かって、栗原陵矢が「3番」に座っての19試合目。初回に飛び出した右中間への6号2ランは、オリックス・東の138キロシンカーに「ちょっと抜かれたけど足がすごい頑張ってくれた、という感じですね」。ストレート待ちのタイミングで、下半身の粘りで体勢が崩れるのをこらえ「打球とか自分のバッティング的には1打席目が一番いいんじゃないですかね」。この先制打が「3番栗原」の挙げた、今季初の〝初回打点〟だった。

「右半腱(けん)様筋損傷」で主砲・柳田が全治4カ月の診断を受け、戦線離脱した6月1日以降、3番での打率は、この日の3安打を含め2割5分3厘。無安打は4試合のみだが「あんまりチャンスで打ててないな、と感じていました」。

それでも、今月15日の阪神戦では初回から送りバントを決めるなど「あいつが3番やったら、苦しいときは初回から送りの選択もあるので、幅広い。全然貢献していますよ」と小久保監督。3回には一塁内野安打、7回にも左中間へ5点目となる適時二塁打を放って3安打3打点。9回の最終打席で三塁打が出ていれば、サイクル安打だったが「あの前の打席でスリーベース、いけんかった時点で無理です。足遅すぎですよ」と苦笑い。

とはいえ、つなぎ役もポイントゲッターも務められる貴重な存在が、柳田とはまたひと味違った持ち味を発揮して4連勝に貢献。7割3厘と上昇したチームの勝率は、143試合に換算すれば101勝ペース。長い球史でどのチームも到達していない〝未踏の大台〟も間違いなく射程圏だ。

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