【北陸新幹線】米原ルートへの転換求め全会一致で決議 石川・加賀市議会

北陸新幹線の大阪までの全線開業に向けて再燃している延伸ルートの議論。
石川県の加賀市議会は27日、現行の小浜・京都ルートから米原ルートへの転換を求める決議案を全会一致で可決しました。

北陸新幹線の敦賀より西の区間をめぐっては、与党プロジェクトチームが小浜・京都ルートでの着工を決めています。

ただ、京都府内の反発などで着工が遅れていて、石川県内では南加賀を中心に滋賀県の米原駅で東海道新幹線に接続する「米原ルート」を求める声があがっています。

こうした中、加賀市議会は閉会日の27日、米原ルートへの転換を求める決議案を全会一致で可決しました。与党の整備委員会は、6月18日、改めて米原ルートを否定したうえで、小浜・京都ルートでの具体的なルートの選定に入ることにしていますが、加賀市の宮元市長は、このように述べます。

加賀市・宮元陸市長「京都は大丈夫だとなってから予算化するならわかる、でも京都はわからないけど予算化、というのは子供でも分かる話で(おかしい)。決められたことをやらなきゃいけないというのは役所ならわかるけど政治に携わる人間が核心的な部分を避けて“前に進まないといけない”というのは意味が分からない。「状況に応じて見直すという勇気も大事」

どうしても小浜市を通したい隣の福井県からは批判の声も上がる中ですが、県議会や能美市、加賀市議会では米原ルートの再検討を求める案が可決されました。リニア開通に向けた新たな動きを睨んでの議論に発展する、こうした県内のうねり。敦賀以西、早期着工への足掛かりとなる可能性もあり、今後も注視する必要があります。

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