日記に「辛い思いなら何度もしました」中1娘がいじめで命絶つ 父親が提訴後に会見 石川・野々市市

2021年2月、石川県野々市市の中学1年生だった女子生徒が同級生からのいじめを受け、自殺しました。生徒の両親は、学校側がいじめの防止措置を怠ったとして、27日、市に7000万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。

女子生徒の父親「仲良かった友だちとか、先輩とか、そこら辺の人たちに忘れないでねという思いで写真を提供させてもらいました。」

娘の写真を毎日持ち歩いているという父親。自慢の娘を忘れないでほしいと今回、初めて写真を公開しました。

提訴した27日の朝も遺影に手を合わせ娘に語りかけました。

父親「いつもちゃんと正しい行動をしようと心がけている子で自慢できる子だなと思っていました。ああ理想的に育ってくれたなと」

父親にとって自慢の娘は、野々市市の布水中学校に通っていましたが、2021年2月、いじめを苦に自ら命を絶ちました。

女子生徒は学校によるアンケートでいじめの被害を訴えていましたが、学校側は市の教育委員会に対し「いじめは解消した」と報告していました。

「辛い思いなら何度もしました。苦しい」亡くなる1週間前、女子生徒が残した日記です。

外部の委員でつくる市の第三者委員会は、2023年2月、同級生が女子生徒を仲間外れにしたSNSのLINEグループで陰口を言ったり、そのグループを「いじめだ」と指摘し退会した男子生徒に対し女子生徒の前で土下座を指示するなど、29の行為をいじめと認定しました。

父親「一生、自分のしたことを背負ってほしい。とんでもないことをしたんだよということをずっと死ぬまで抱いてほしい」

両親は、学校側の当時の対応をめぐり、追加の調査を求めていますが、市からの返答はないといいます。

父親「娘がかわいそうすぎる。何としてもその気持ちを晴らしてあげたい、それだけです」「きちんと真実を確定させてそしてそれに対する報いというか責任を誰かがちゃんと果たすけじめをつけたい」

両親は、27日午後、学校側がいじめの防止措置を怠ったとして、野々市市に対し7227万円余りの損害賠償を求める訴えを金沢地裁に起こしました。

父親「いじめっていうのをしっかり裁判所で認定してもらってそこに対する教員たちの対応不足があったということをしっかり認定してほしい」

野々市市の大久保邦彦教育長は「訴状が届いていないため、コメントは控える」としています。

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