PE業界、リスク管理の改善必要 英中銀が金融安定報告公表

[ロンドン 27日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は27日、半期に1度の金融安定報告書を公表し、プライベートエクイティ(PE)セクターのリスク管理を改善する必要があると表明した。

PEセクターが借り入れコストの上昇に起因する課題に直面していることが調査で明らかになったとしている。

「企業価値評価の慣行と全体のレバレッジ水準の透明性を高めることがPEセクターの脆弱性を減らす上で寄与する」とし「銀行などPEセクターに融資する機関も含め、セクターの一部のリスク管理慣行に改善が必要だ」と述べた。

国内銀行の株価のバリュエーションが米国の銀行に見劣りしているとの与党・保守党の懸念については、国内銀行のバリュエーションはユーロ圏の銀行と同水準であり、米国の銀行との差も縮まり始めていると指摘した。

また、年内に国内大手行を対象にした「机上ベース」のストレステストを実施すると発表。銀行にデータの提出は求めず、中銀独自のモデルを利用する。今年第4・四半期に集計結果を出す。個別行の結果を出す標準的なストレステストは来年実施する予定。

銀行のカウンターシクリカル資本バッファー(CCyB)比率は2%で据え置いた。

© ロイター