「良質な繭できた」 那須塩原で春蚕出荷 農家4軒、群馬へ830キロ

出荷前に繭の状態を確認する養蚕農家ら

 【那須塩原】春にふ化した蚕「春蚕(はるご)」の繭の出荷作業が1日、太夫塚3丁目のJAなすの塩那野菜集出荷所で行われた。市内外の養蚕農家が選別などに汗を流し、群馬県の製糸業者に計約830キロを出荷した。

 同JA管内では現在、市と那須町の養蚕農家4軒が繭作りに取り組む。繭の出荷は6~10月に5回行われ、特に春蚕は餌となる桑の葉が新芽であることなどから、1年で最も品質が高い繭になるとされている。

 作業は午前6時に開始。各農家が運び込んだ繭を木製の選別台の上に次々と載せ、約10人で穴や汚れがないかを確認して袋に詰め、重さを計測した。

 同JA養蚕部会の井上純一(いのうえじゅんいち)部会長(59)=東三島3丁目=は「蚕の飼育時期に梅雨入りしていなかったこともあり、全体的に良質な繭ができた」と話した。

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