石木ダム予定地を訪問 長崎・矢上小6年 人権や平和学ぶ

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住民の石丸さん(右上)の話を聞く児童=川棚町

 長崎市立矢上小の6年生計82人が11日、長崎県と佐世保市が石木ダム建設を計画する東彼川棚町の川原(こうばる)地区を社会科見学で訪れた。ダム建設に反対し、現在も水没予定地に暮らす住民に話を聞いたり、現地に残る戦時遺構を調べたりして、人権や平和について考えた。
 石木ダムを巡っては、県と同市が昨年9月までに土地収用法に基づき、反対住民13世帯の宅地を含む全ての未買収地の権利を取得。同11月の明け渡し期限を過ぎた後も、住民が生活している。同校では▽旧海軍工廠の疎開工場跡が残っている▽豊かな自然や多様な生態系に触れられる▽ダム問題を通して公共の福祉や人権について学べる-の理由から本年度初めて川原地区を訪れた。
 児童は石木川周辺の自然を観察したり、地区内に点在する軍事施設の痕跡を調べたりして散策。住民からは同地区の歴史や古里への思いを聞いた。このうち住民の石丸勇さん(71)は「この土地の住民は戦争とダムで2度も土地を奪われている。つらいときもみんなで助け合いながら頑張っている」と話していた。