決済はアプリを使いキャッシュレス、人と全く接することなしに注文から商品受け取りまでが完結するハンバーガーチェーン「ブルースターバーガー」の第1号店が東京・中目黒にオープンした。コロナ禍の時代にマッチした営業形態で、運営元は「10年で全国に2000店を展開したい」と強気だ。(共同通信=中村彰)
1号店は東急東横線、東京メトロ日比谷線の中目黒駅から徒歩3分の山手通り沿い。買い物客や通勤客など人通りが多く、絶好のロケーションだ。
注文はスマートフォンのアプリや店頭の端末を通して。支払いは「ラインペイ」「メルペイ」「ペイペイ」か、クレジットカードで。店頭での注文では交通系プリペイドカードなども使うことができる。店で調理された商品が紙袋に入れて棚に並べられ、終始、人と接することはない。
「ブルースターチーズバーガー」(290円、価格は税抜き)を試食する。冷凍品を使わず、注文を受けてから1枚ずつ焼き上げる牛肉100%のパティは肉の質感十分で、うま味がしみ出す。同店オリジナルのバンズは、もちもちとかみ応えがある。
ドリンクは「ブルースターレモネード」をチョイス。瀬戸内産の防カビ剤不使用、ノーワックスのレモンを皮ごとすりつぶした。さっぱりとしていて、ハンバーガーの脂を洗い流してくれる。
単品のハンバーガーは170円。チーズバーガーが190円、最も高い4×4ブルースターバーガー710円などのラインアップ。サイドメニューはフライドポテト(270円)、チーズフライドポテト(370円)と、ドリンク(150円)だけと絞り込んだ。「ドリポテSET」は300円で、セットメニューもある。
店舗の賃料を抑え、材料が尽きれば売り切れとすることで食材の廃棄を削減。通常、30%程度とされる原価率は68%に達する。
このバーガーショップを手掛けるのは、一人焼き肉で販路を拡大中の「焼肉ライク」などを展開するダイニングイノベーション(本社・東京都渋谷区)。焼き肉チェーン「牛角」の創業者でもある西山知義ファウンダーは「完全キャッシュレスのシステムはコロナ禍以前から構想していた。いずれはドライブスルーの店舗も考えたい」と話していた。