コロナに負けず発展を 県内企業・団体 仕事始め

社員に新年のあいさつをする荒木代表取締役(右上)=長与町高田郷、チョープロ

 新型コロナウイルス感染拡大の中、長崎県内の企業、団体の多くが4日、仕事始めを迎え、2021年が本格的にスタートした。各トップの年頭あいさつからはコロナに負けずに社や地域経済を発展させ、時代に合った変化を目指す言葉が聞かれた。
 長崎商工会議所(長崎市)は、密を防ぐため、例年より広い部屋に会場を変更して仕事始め式。宮脇雅俊会頭はマスク姿の職員約30人を前に「コロナで売り上げが減っている企業が出ている。もうひとつギアを上げ、会員企業の相談に乗り、指導をしてほしい」と求めた。また、MICE(コンベンション)施設の開業など、県都で進むまちづくりに触れ「積極的に参画して地域全体を活性化していこう」と語った。
 液化石油ガス(LPG)や環境エネルギーを扱うチョープロ(西彼長与町)は例年、ホテルで200人規模の始業式を開いているが、今年は密を避けるため、本社で約30人に絞り、各拠点とリモートで結んだ。荒木健治代表取締役はあいさつで、今年が辛丑(かのとうし)であることを紹介。「痛みを伴いつつ新たな息吹を感じる年という。私たちの経済活動や社会活動が大きく見直される。健康に留意し、時代に合った変化をわが社にもたらしてほしい」と社員に呼び掛けた。
 機械部品製造などを手掛ける湯川王冠(佐世保市)の仕事始め式は例年会議室で実施していたが、今年は密を避けるため工場に場所を移した。湯川紘充社長は約60人を前に「今年は非常に厳しい年になるが、会社として後退するわけにはいかない」と述べ、昨年以上の売り上げを目指すと宣言。品質向上や新規顧客獲得を目標に掲げ「一つ一つの仕事を大事にして、会社一丸となって乗り切ろう」と奮起を促した。

社員らを前にあいさつする湯川社長(手前左)=佐世保市、湯川王冠

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