県内人身事故2986件 大幅減 昨年交通事故状況 高齢の死者数増加

 長崎県警は5日、2020年の交通事故発生状況(暫定値)を発表した。人身事故の発生件数は2986件(前年比973件減)で2千件台は1959年以来。一方、死者は前年より1人増加し、34人だった。高齢者の死者数も増加し、県警交通企画課は「高齢者の交通事故防止の推進に取り組む」としている。
 負傷者数は3729人(同1373人減)で発生件数とともに前年より25%前後減少。同課によると、安全運転の意識向上や車両安全性能の高度化などで発生件数の減少傾向が続いているのに加え、昨年は新型コロナウイルスの影響で交通量が減少したことが影響したと考えられる。
 一方、高齢者の死者数は前年より9人多い25人だった。過失の度合いが大きいとみられる「第1当事者」が高齢者だった事故での死者数は14人(同3人増)。単独事故による死者数は16人(同8人増)だった。
 同課は「高齢者が重大事故を起こす割合が高くなっている」として、「過去に事故を起こした高齢者へのアドバイスなど高齢者の交通事故防止に力を入れる」としている。

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