たんすの着物再利用! 振り袖の預かり・レンタル仲介

「着SHARE」をPRする江頭代表=北松佐々町、レクラン

 長崎県北松佐々町の貸衣装、オーダースーツ販売「レクラン」が今月、個人の振り袖を預かり、第三者へのレンタルを仲介するサービス「着SHARE」(キシェア)を始めた。江頭知裕代表(36)は「全国的にも珍しい取り組み。日本一のサービスにしたい」と意気込みを語る。
 江頭代表は以前から、新成人が成人式用に振り袖を購入しても、手入れや保管が大変だという声を耳にしていた。昨年以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響で仕事が激減。新たな事業展開として、たんすに眠っている振り袖のレンタルサービスを思い付いた。
 「着SHARE」の仕組みはこうだ。貸し出ししたい人が電子商取引(EC)サイトで申し込み、振り袖を郵送。同店が5万5千円、7万5千円、9万5千円のいずれかの金額(12、1月のレンタル金額)で査定し、貸し出ししたい人が同意すれば、レンタル可能な振り袖としてサイトに掲載する。1回レンタルされると、貸し出した人に2400~4万6500円の利益が分配される。
 掲載は無料だが、最初のクリーニング代(3500~8500円)と、月々の保管料(680~1280円)がかかる。返却や、返却後の再レンタルも可能。利用者は、自身の振り袖を会員制交流サイト(SNS)で紹介するなど積極的に運用に関わり収益増につなげることもできる。振り袖以外の着物の保管サービスも実施している。
 同店は、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」での支援を2月10日まで募っている。支援すると、年間の保管料が割安になる。江頭代表は「振り袖の再利用が可能となり、SDGs(持続可能な開発目標)の流れにも沿う。まずは千着集めることを目標に、全国にPRしていきたい」と話す。
 ECサイト名は「レンタル着物レクラン」。問い合わせは同店(電0956.76.9512)。

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