80代の好奇心、街角を活写 18日から横浜の女性が写真展

撮影中の赤平節子さん(家族提供)

 横浜市戸塚区在住の赤平節子さん(80)が、18日から東京都内の写真ギャラリーで個展「大切な時間」を開く。65歳から写真を始め、同ギャラリーの審査に通った。80代での個展は珍しいという。独特の感性で一瞬を切り取った作品には、好奇心があふれている。

 パソコン教室に参加し、ブログに載せる写真を自分で撮るよう勧められたのがきっかけで、写真にのめりこんだ。ブログに掲載した写真を褒められ、独学で撮影を続けていたが、娘の尚子さん(58)が探した写真家の松田洋子さん(55)が主宰する「まとりかりあ写真教室横浜」(同市西区)に2019年10月から参加。

 20年11月には、赤平さんの意欲をくみ取った松田さんが企画し、同市内のギャラリーで初めての個展を開催した。好評だったため、東京・新宿の写真ギャラリーでの展示に応募したところ、審査に通った。

 今回の写真展には、ここ数年で撮りためた中から約30点を展示する。街角を大胆な構図で捉えた作品や、撮影時に同行する家族の姿をさりげなく入れた作品を選んだ。

 ペンタックスの一眼レフカメラを主に使い、「さりげない日常をドラマチックに撮りたい」と瞬間的にシャッターを切る。現在は悪性リンパ腫を患い、自宅療養中だが「青空を見ると、カメラを持って出掛けたくなる」と回復を待ちきれない思いだ。

 松田さんは「素直に『ああきれいだな』と思えるような、いい瞬間を撮っている。わくわくする気持ちが飾らずに表現されている」と評する。

 「大切な時間」展は、リコーイメージングスクエア東京(新宿区)で18日から29日まで。火・水曜休場。入場無料。午前10時半~午後4時。問い合わせは同会場のナビダイヤル(0570)006371。

© 株式会社神奈川新聞社