神奈川・伊勢原の遺跡から縄文後期の埋没林 炭化せず、全国初か

縄文時代後期とみられるカエデ(かながわ考古学財団提供)

 公益財団法人「かながわ考古学財団」は23日、伊勢原市西富岡の発掘現場で、縄文時代後期の埋没林が発見されたと発表した。

 台地上で炭化していない樹木が発見されるのは全国でも初めてとみられるという。

 見つかったのは西富岡・向畑遺跡の発掘現場。

 昨年12月以降、約700平方メートル内で全長約10メートル、直径約60センチのカエデなどの樹木が倒れた状態で発掘された。長さ数センチ程度のものを含めると、100本以上に上る。
 
 近くで発見された土器や火山灰の特徴から、埋没林も縄文時代後期のものと推定した。

 同財団によると、炭化した発見例はあるが、倒れた樹木が台地上で状態を保って発見されるのは全国でも類例がないという。

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