【桜花賞】白い衝撃! ソダシ最終追いで文句なしの1馬身先着

ソダシは吉田隼を背に楽々と1馬身先着

牝馬クラシック第1弾・第81回桜花賞(11日=阪神芝外1600メートル)の最終追い切りが7日、東西トレセンでスタートした。栗東では2歳女王ソダシが併せ馬で楽に1馬身先着と文句なしの動きを披露した。いよいよ白毛の怪物が満開の時へ――。昨年のデアリングタクトに続く無敗での桜花賞制覇、白毛初のクラシック制覇の偉業達成はもう目前だ。

白毛馬初となるJRA・GⅠ制覇の歴史的な偉業達成から4か月。阪神JFは直線で苦しくなりながらもゴール前でもうひと伸びする強靱な粘り腰を発揮した。相当な持久力がなければできない芸当で、最後まで2着馬サトノレイナスを抜かせなかった勝負根性のすさまじさを感じさせた。

昨年のデアリングタクト同様に無敗で迎える今年初戦の桜花賞。ファンの注目度の高さは想像をはるかに超えるものだが、ソダシの進化はそれをさらに上回っている。

この中間は2月10日に栗東へ帰厩してからはゲート練習を入念に積んで、3月上旬から徐々に調教ピッチを上げてきた。

「体重は変わらないけど、馬体に幅が出て全体的に力強さが加わってきた。調教をびっしりやってもへこたれなくなっている」と担当の今浪厩務員はこの4か月間の成長に目を細める。それを目に見える形で証明したのが1週前の坂路での追い切り。僚馬2頭を見る形で運んで残り2ハロンで並ぶ間もなく抜き去ってラスト1ハロン11・8秒(4ハロン52・4秒)と圧巻の脚力を見せつけた。前走時からのパワーアップは顕著で、これこそがソダシの驚異の進化なのだ。

総仕上げとなる最終追いは4週連続で主戦の吉田隼が手綱を取って坂路でマジカルステージ(3歳1勝クラス)との併せ馬。先週しっかりと負荷をかけているため、今朝は馬のリズム重視で息を整える程度だったが、それでも軽く仕掛けて1馬身先着、4ハロン54・5秒―12・5秒をあっさりマークした。前日にまとまった降雨があって、かなりの水分量を含んでいることもあって、超抜だった先週に比べると時計面では目立たないものの、フットワーク自体は軽快そのもの。万全の状態で本番を迎えられる。

「4週続けて(吉田)隼人が追い切りに乗ってくれて、テンションを上げずに調整してくれている。中間は入念にゲートを練習してスタートも良くなっているし、今のところ不安な点はまったくない」と今浪厩務員。

無敗での桜花賞馬誕生へ――阪神JFに続く白毛伝説第2章がここから始まる。

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