巨人・原監督 2000度目の「伝統の一戦」へ思い「印象としては甲子園の方が…」

巨人・原監督

G最強監督の思い入れも格別だ。巨人―阪神の「伝統の一戦」が15日の対戦で通算2000試合目の節目を迎える。

1936年の初対決から無数の火花を散らし、数々の名勝負、名場面を生んできた両老舗球団。ここまでの戦績は巨人が1093勝834敗71分けで勝ち越し、259個もの貯金を積み上げてきた。しかし、東西の雄の威信をかけて戦ってきたプレーヤーたちには並々ならぬ覚悟で臨んできた。

高校時代からスター街道を歩み、巨人の看板選手だった原辰徳監督(62)もその一人だ。5・15決戦は本拠地・東京ドームでのメモリアルマッチとなるが、脳裏をよぎったのは「やっぱり印象としては甲子園の方が強い」と敵地での思い出だ。

「我々の1000試合の頃は巨人―阪神、阪神―巨人という非常に強いフランチャイズで真っ二つに割れるものが強くあった。あの球場で自分が一人前の堂々としたプレーができれば、どこの球場に行ったってできるという教育は受けた。弱肉強食だから食われちゃった人もいるかもしれない。心して入るような雰囲気を持っている球場であることは間違いない」

容赦ないヤジにさらされながらも、完全アウエーの中で結果を残し、選手として成長につながったという。指揮官となってからも独特な重圧は感じ続けている。「甲子園でやる阪神―巨人は何か戦力を増したような印象がある」。黄色に染まったスタンドのファンの力も脅威に映っている。

現在、阪神を3・5差で追う巨人はリーグ2位。14日からの3連戦は今日11日からのDeNA戦(横浜)の結果次第では首位攻防となる。エース菅野は右ヒジの違和感、主将・坂本も右手親指の骨折で離脱。投打の軸を欠くなか、熟練指揮官は節目の「伝統の一戦」を白星で飾れるか。

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