新上五島で5人に低濃度のワクチン使用判明 高齢者巡回接種

 長崎県新上五島町は19日、高齢者施設の入所者らに対する新型コロナウイルスワクチンの巡回接種で、通常より低濃度のワクチンを5人に接種したと発表した。健康被害が生じる可能性はないとしている。
 同町によると、18日に高齢者施設で入所者28人、施設職員2人の計30人が接種。医師2人、看護師1人がワクチンと生理食塩水の希釈作業をした際に、使用済みと未使用のワクチンの瓶(1瓶5回分)を取り間違い、30人分のうち5人分は使用済みの瓶に残っていたわずかなワクチンを希釈して使っていた。接種後、未使用の1瓶が余っていることに気づき、判明した。
 低濃度のワクチン接種者を特定できないため、30人全員の抗体検査を実施し、抗体が確認できない場合に再接種する。町健康保険課は「再発防止に向け、チェック体制の強化など改善策を講じたい」とのコメントを出した。

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