凝った意匠随所に 改修前の町屋公開 上越市の町屋で見学会

 昭和の趣を残す雁木の町屋を公開し、フランス料理の弁当を楽しむ見学会「空き家deフレンチ」が22、23の両日、上越市本町2の物件を会場に行われている。

 同市の「雁木と町家の継承と活用」を目指し活動する雁木のまち再生(関由有子代表)が主催。物件の新オーナーが今夏に事務所として改修するのを前に内部を公開し、町屋の活用やリノベーションの参考にしてもらおうと開かれた。

 物件は昭和初期に建てられた元薬局。参加者は吹き抜けや明かり取りの天窓、玄関から裏口までつながる通り土間など町屋特有の建築構造の他、意匠を凝らした書院や建具の造りを見学した。参加者は「着物を着て写真を撮ったらすてき」などと感嘆の声を上げた。

2階の部屋から庭を眺める参加者。書院には富士山や松葉をかたどった組子意匠が施されている

 関さんは「空き家を生かしたいと願う人たちとの関係をつなぎ、広がりを持たせる活動につなげたい」と語った。

表通りに面した2階の部屋。障子の桟越しに越しに光が差し込む

 23日は見学のみ可能。時間は午前11時から。参加費1000円。問い合わせは関さん(電090・2978・1457)へ。

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