東京五輪ビューイングは「冷暖房の併用」 社民・福島氏が批判

福島瑞穂氏(資料写真)

 社民党の福島瑞穂党首(神奈川県連合代表、全国比例)は27日の参院厚生労働委員会で、東京五輪・パラリンピックの期間中に東京都などが開催を目指す大規模パブリックビューイング(PV)を巡り、会場設営作業が始まったことを「冷暖房の併用」と批判した。

 国会審議などによると、PVは都と大会組織委員会の共催で代々木公園と井の頭公園で行われる。3万5千人の収容を想定。代々木では会場設営に向けた樹木の剪定が行われるなど準備が進む。一方で緊急事態宣言下である都は公園利用の自粛を呼び掛け中。「ダブルスタンダードだ」と批判する都民らがPV開催反対の署名活動を始めている。

 福島氏は「冷房と暖房を同時につけ併用しているのと一緒だ」との現状認識を表明。「商業施設やイベント関係者らへ『人を集めるな』と強要する一方で、五輪関係の事業は推進するのは理解を得られない」として、政府へ都などへ指導を行うよう求めた。

 田村憲久厚労相は「五輪開催時点の感染状況は分からない。専門家の意見を聞いて都において適切に判断すると思う」との答弁にとどめた。

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