川崎・登戸児童殺傷2年 登校見守り「事件を風化させまい」

登校する児童を見守る多摩署員ら=28日午前8時10分ごろ、川崎市多摩区の市立稲田小学校

 川崎市多摩区の登戸駅近くで児童ら20人が殺傷された事件から2年の28日朝、登校中の児童を見守る活動が同区内の全市立小学校で一斉に行われた。神奈川県警多摩署員や市教育委員会職員らが校門前や通学路に立ち、児童に優しく声を掛けながら異変に目を光らせた。

 市立稲田小の校門前で活動に参加した信澤公昭署長は、「このような事件は二度とあってはならない。事件を風化させないためにも、学校や地域の協力を得ながら見守りを強化したい」と強調。1年の娘(6)の登校に付き添った金原聖さん(35)は「親としては不安な気持ちが拭えない。私たち親も子どもたちを守っていかないと」と話した。

 署と区は事件後、毎月28日を「子ども見守りの日」に制定。私立カリタス小を含む区内15小学校を対象に、官民合同の見守り活動を続けている。

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