江の島周辺海域で新種クラゲ発見 新江ノ島水族館

江の島周辺海域で発見された新種クラゲワタボウシクラゲ(新江ノ島水族館提供)

 新江ノ島水族館は31日、神奈川県藤沢市江の島周辺の海域で新種クラゲを発見したと発表した。傘の部分が丸く、口と胃をつなぐ口柄(こうへい)の上の生殖巣に赤いバンドが付いている形態が日本の婚礼時に使われる綿帽子に似ていることから、「ワタボウシクラゲ」と命名された。

 同館はクラゲの飼育、研究をはじめ、多彩な展示で知られるが、新種の発見は初めてという。発見したクラゲは、館内のクラゲの研究コーナー「クラゲサイエンス」で展示している。

 クラゲはヒドロ虫網、鉢虫網など四つのグループに分類されるが、今回見つかったのはヒドロ虫網の新種。2018年から20年までの間に江の島周辺で採集したクラゲの標本を同館と黒潮生物研究所(高知県)の研究員が分類学的に精査し、新種であることを突き止めた。

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