松井大阪市長 法曹関係者らの声明に不快感「処分すると一言も言ってない」オンライン授業巡り

松井・大阪市長

松井一郎大阪市長(57)が2日、緊急事態宣言下で市が独自に取り組んだオンライン授業に関し、大阪市立木川南小の久保敬校長(59)から送付された書面について改めて持論を述べた。

久保校長は原則オンライン授業とされていた先月18日、端末の配備や通信環境の整備が不十分なままオンライン授業を導入し、現場を混乱させたなどとする書面を松井氏や市教育長に送付した。これに対し松井氏は、「僕とは考え方が違う」とした上で「校長だけど現場がわかってない」「ルール違反ならやめてもらわな」などと批判していた。

法律家や労組などで組織する「民主法律協会」はこの日、「大阪市立小学校長の『提言』を理由に懲戒処分を示唆する動向に抗議し、全ての子どもたちの学ぶ権利の保障及び安心・安全な教育の実現を求める声明」を発表。久保校長を懲戒処分しないよう求めたが、松井氏は「コメントする気もない。職務命令を発した覚えはないし、権限は教育委員会にある。そういう人こそ政治的思惑があって、僕に提言というか抗議している」と不快感をにじませた。

松井氏は、久保校長の書面が教育振興基本計画を否定しているとして「公務員には職務専念義務がある。ルールに従えないというような表現をされたので職務専念義務違反だ」と主張。

その上で、「校長の文書に対して、一般的に違うというところを否定した。彼を処分するとは一言も言っていない。ルールを守るのは当たり前。学校でルールを守れって教育してるんじゃないの。そのルールが自分と違っても決まったルールは守る。当たり前のことだ」と強調した。

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