普賢岳付近で低周波地震 「火山活動の高まり見られず」

 福岡管区気象台は4日、長崎県の雲仙・普賢岳付近で低周波地震が発生したとして「火山の状況に関する解説情報」を発表した。雲仙岳への発表は噴火警報が導入された2007年以降初めて。気象台は「地震以外に火山活動の高まりは見られていない」としている。
 気象台によると、4日午前6時7分ごろと同9分ごろ、普賢岳付近の浅い場所が震源と推定される低周波地震が発生。振幅が比較的大きく、短時間に複数回確認したため同情報を発表した。低周波地震は通常より揺れの間隔が長く、地下の熱水やマグマなどの活動が関係して起きると考えられている。
 同情報は、噴火警戒レベルを引き上げる可能性は低いが、火山活動に変化が見られるときなどに発表する。雲仙岳の噴火警戒レベルは「レベル1(活火山であることに留意)」から引き上げない。気象台は危険な地域に立ち入らず、発表情報に留意するよう促している。

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