【サイバーフェス】丸藤が武藤との死闘制してGHC王座返り咲き 5年半ぶりにノアの舵を握る

武藤(右)を仕留め、GHC王者に返り咲いた丸藤

DDT、ノア、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスの4団体合同興行「サイバーファイトフェスティバル」(6日、さいたまスーパーアリーナ)で行われたGHCヘビー級選手権は挑戦者の丸藤正道(41)が武藤敬司(58)を撃破し第35代王者に輝いた。

ドラゴンスクリュー、足4の字固めと熟練のヒザ攻めで主導権を奪われた。シャイニングウィザード3連発からエメラルドフロウジョンを浴びて窮地に陥る。さらに何と武藤は2018年3月に両膝人工関節置換手術を受けて以降、完全封印していたムーンサルトプレスまで解禁して勝負に出る。

伝家の宝刀を完璧に決められ万事休すかと思われた丸藤だったが、これが武藤にとっては諸刃の剣だった。禁断の月面水爆を放ったことで両膝にダメージを負った武藤のカバーが遅れたため、丸藤はカウント2でキックアウトすることに成功する。

一気に失速した王者に対してトラースキックと膝蹴りの連発で形勢を逆転すると、真・虎王を発射。最後は虎王・零で3カウントを奪ってみせた。試合後のリング上にはこの日のトリプルメインイベントで勝利を収めた東京女子プロレスのプリンセス・オブ・プリンセス王者の山下実優(25)、DDTのKO―D無差別級王者・秋山準(51)を呼び込み、3人で大会を締めくくった。

2016年1月に失って以降、実に約5年半ぶりに団体最高峰のGHC王座を手に入れた。「これからしっかり、愛着をわかせて付き合っていきたい。こんなに素晴らしい大会のメインイベントで武藤敬司から取ったので、コロッと負けないように。しっかり防衛して。やっと、ノアができてから、丸藤正道ここにありというものを見せられるんじゃないですかね。やっとですよ」。

4団体による合同興行を終え「素晴らしい選手ばかりだったので非情に刺激を受けましたし。また切磋琢磨して、みんなが集まったとき、必ず俺たちサイバーグループがこの業界のナンバー1を取れると俺は確信しました」と自信を深めた丸藤が、王者としてノアを牽引する。

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