内村、鉄棒で五輪へ 長崎県内関係者から祝福の声

内村航平の東京五輪代表入りを祝福するボードを掲げる観客=6日、群馬県の高崎アリーナ

 体操男子で日本をけん引してきた内村航平(ジョイカル、長崎県諫早市出身)が6日、種目別鉄棒で4大会連続となる五輪切符をつかんだ。地元の家族や関係者からは「おめでとう」「長崎の誇りだ」と祝福の声が上がった。
 同日は長崎市油木町の県立総合体育館で、県高校総合体育大会(県高総体)の体操競技が開催中。内村選手の父、和久さんは鎮西学院高の監督として指揮を執っていたため、大会終了後に息子の結果を知った。「おめでとうと言ってあげたい。集大成みたいな感じで、自分の満足いく演技ができればいいなと思っている」と声を弾ませた。
 同じく審判員として県高総体に参加していた妹の春日さんは、五輪の最終選考会に出場した経験がある。「何とも言えない雰囲気がある。その中で代表入りできるだけでも相当なのに、4大会連続っていうのがすごい」と驚き、続けて「速報を聞いて、良かったなとほっとした。本人が一番うれしいはず。ここまで本当に苦しかっただろうな」と自慢の兄を思いやった。
 県体操界も喜びはひとしおだった。県体操協会の鹿摩幸政理事長は「子どもたちにとって内村選手は憧れ。励みになるし、自分たちの誇りになる。できれば金メダルを取ってほしい」とエールを送った。内村選手の地元、諫早市の大久保潔重市長も「市民の喜びであり、郷土諫早の大きな誇りだ。本番で大きな成果を上げることを期待している」とコメントを出した。
 最終選考会が行われた群馬県の高崎アリーナには、内村の所属先で自動車販売などを手掛けるジョイカルジャパンの応援団が駆けつけた。コロナ禍の影響で前所属先との契約が昨年12月に終了したため、今年3月からメインスポンサーとなっていた。中村靖弘社長は「心臓が飛び出そうだった。一安心。幸せしかない」と満面の笑みを浮かべていた。


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