神奈川の「まん延防止」再延長から1週間 知事「楽観できない」

黒岩祐治知事(資料写真)

 新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」が20日までの再延長期間に入ってから1週間がたった。上昇傾向が続いていた病床の使用率が前週より抑えられるなど、感染状況を示す指標は全体として改善傾向にあるものの、リバウンド(再拡大)も警戒されている。

 重点措置の解除は、感染状況を示す4段階の指標が下から2番目の「ステージ2」になるのが目安とされる。6日時点で神奈川県内はいずれの指標もステージ3にとどまり、依然として解除の目安には達していない。

 確保数に対する病床全体の使用率は、県内への重点措置適用が始まった4月20日時点では22%だった。その後、新規感染者の増加に伴って病床使用率も上昇。5月30日に35%に達して以降は減少傾向にあるものの、6日時点では31%と、ステージ3(20%以上)を脱するにはまだ10ポイント以上の開きがある。

 さらに、6日と7日は2日連続で新規感染者数が前週の同じ曜日から増加した。7日夜に県庁で記者団の取材に応じた黒岩祐治知事は「分析は難しいが、人流の増加が反映されているのではないか」と指摘。「楽観できない状況だ」と述べ、リバウンドへの警戒感を示した。

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