低迷・Dバックスが打撃コーチ解任 新コーチは元楽天・リック

直近35試合で30敗、敵地では19連敗中と低迷が続き、両リーグ最低勝率に沈んでいるダイヤモンドバックス。調子の上がらないチームにテコ入れするために、日本時間6月11日、打撃コーチの交代が発表された。ダーネル・コールズ打撃コーチ(元中日・阪神)とエリック・ヒンスキー打撃コーチ補佐が解任され、AAA級リノで打撃コーチを務めていたリック・ショート(元ロッテ・楽天)と得点生産コーディネーターを務めていたドリュー・ヘドマンが新たに共同打撃コーチに就任する。

マイク・ヘイゼンGMとトーリ・ロブロ監督(元ヤクルト)によると、打撃コーチの交代はロブロが最終的に決断を下したという。ダイヤモンドバックスは6試合の敵地遠征を終えたばかりだが、その6試合で0勝6敗。6試合の合計得点はわずか12(1試合平均2得点)だった。それまでも得点力不足に苦しんでいたが、ケテル・マーテイ、クリスチャン・ウォーカー、カーソン・ケリーといった主力選手が戦列復帰。ロブロは故障者の復帰によって得点力が向上することを期待していたが、思うような効果が得られなかったため、打撃コーチの交代に踏み切った。

ただし、ロブロはコールズとヒンスキーの2人が考えたゲームプランに問題がなかったことを認めている。「そのプランを正確に実行できなかっただけだ」とロブロ。2人が考えたゲームプランを承認し、監督として実行に移すのはロブロ自身であり、その点において、ロブロ自身も責任の一端を担っている。今後はショート、ヘドマンの2人とともに得点力不足の解消を目指していくことになるが、打撃コーチの交代にどのくらいの効果があるかは未知数だ。

また、ロブロは今季限りで契約が終了するため、ロブロ自身の地位も保証されているわけではない。とはいえ、デリック・ホール球団社長はロブロへの信頼を強調しており、ロブロと長い付き合いがあるヘイゼンも「チーム作りの最終的な責任は私にある」と責任をロブロに押し付けることを否定している。ロブロは「自分の仕事に専念するだけ。それを上司が判断する」と語っているが、その言葉通り、今のロブロにできることは、目の前の戦いに集中し、1つでも多くの白星を積み重ねていくことだけだろう。

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