オリックス・山本が「あと6人」で四半世紀ぶりとなる完全試合を逃す

オリックス・山本由伸

オリックスの山本由伸投手(22)が、11日の広島戦(京セラドーム)で、巨人・槙原寛己が1994年に達成して以来、27年ぶり史上16人目となる完全試合に「あと6人」と迫りながら偉業を逃した。

立ち上がりから快調に飛ばした山本は、2回から6者連続三振を奪うなど、広島打線を寄せつけない。しかし、広島先発の大道も5回まで2四球を出しただけの無安打ピッチングで「両チーム無安打」という異様なムードのまま試合は終盤へと突入した。

大道は5回無失点のまま2番手のコルニエルにスイッチ。オリックスは7回、3番手の森浦からT―岡田がチーム初安打を放つと、その後の一死満塁の場面で、杉本が4番手の中田から中前へ値千金の先制2点タイムリー。これには山本も両手を挙げて大喜びだった。

しかし、3―0としてもらった直後の8回、先頭打者の鈴木誠に中前打。これには残念そうに苦笑いでグラブをたたいていた。

東京五輪で金メダルを目指す侍ジャパンでも、エースとして期待されている山本。投手として最高の勲章を逃したことは残念だが、近年の投球内容からは、いつか実現しそうな予感がするぐらい充実している。今後も目の離せないマウンドが続きそうだ。

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