伝統工芸「古賀人形」を常設展示 全89種類 浦上キリシタン資料館

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古賀人形の魅力や歴史的な背景を説明する岩波館長(右)。左は山本会長=長崎市役所

 長崎の伝統工芸品「古賀人形」を後世に残そうと、長崎市平和町の浦上キリシタン資料館(岩波智代子館長)が常設展示を始めた。型枠が残っていて制作可能な全89種類を今後陳列し、注文販売も受け付ける。有志による「古賀人形を愛する会」も発足。勉強会やワークショップなどを開く予定という。
 古賀人形は、400年以上の歴史があるとされる土人形。色彩が豊かで、中国人や西洋婦人など異国情緒あふれる題材を採用している。かつて100種類以上の人形があったが、戦災などによって型枠が壊れ、現在使用できるものは89種類にまで減った。
 現役の職人は、代々制作している小川家19代目の小川憲一氏だけ。全ての種類の古賀人形を常設展示している場所はこれまでなく、「魅力を再認識してもらおう」と浦上キリシタン資料館が展示を決めた。
 市役所で会見した岩波館長は、古賀人形が実在の人物をモデルにしており、中には「マリア観音」もあることから潜伏キリシタンの歴史とも深く関係している点を強調。「一つ一つにストーリーや歴史的背景がある人形はとても珍しい」と魅力を解説した。
 「愛する会」の山本芳江会長は「これを機会に、奥深い古賀人形について皆さんと共に勉強し、長崎の伝統工芸品を残していきたい」と意欲を語った。