「島民喜ぶ顔見たい」 新上五島にコンビニ出店 カラオケ併設計画も

来店客を迎える道津社長(左から2人目)ら=新上五島町、ローソン上五島青方店

 長崎県の新上五島町青方郷に10日、コンビニの「ローソン上五島青方店」がオープンした。売り場面積は約160平方メートルで五島で最大。運営する同町の小売業ドゥイングの道津吉章社長は、地元での出店に並々ならぬ思い入れがあった。
 同社はこれまで、五島市と同町でコンビニ「ポプラ」を複数店舗経営。コンビニ大手ローソンのフランチャイズ店として4月以降、順次「ローソン」「ローソン・ポプラ」への転換を進めている。
 青方店は、ドゥイング本社近くに新規で出店。10日はローソン・ポプラ五島病院前店(同市吉久木町)も開店し、17日にはローソン福江中央店(同市中央町)もオープンする。来年までに同市でさらに2店出店し10店舗体制とする予定。
 ドゥイングはスーパー、コンビニ、本、レンタルDVD事業などを展開。今年は創業30周年の節目で、道津社長は、地元である青方郷への出店にひときわ思い入れがあった。当初、店舗2階に、コンビニで購入した飲食物を直接持ち込むことができるカラオケルームを併設する計画だったが、コロナ禍で延期を余儀なくされた。

今後開業を目指す店舗2階のカラオケルーム

 コンビニとカラオケルームの併設は島内初。開業準備もほとんど終えていただけに、道津社長は悔しさを隠しきれない。「島の若者たちを地元につなぎ留めるには娯楽施設も必要。カラオケとコンビニでつかみたい。地域の皆さんの喜ぶ顔を早く見たい」。今後コロナの状況を見ながらカラオケの開業時期を探る。
 10日、青方店に一番乗りで来店した1人暮らしの竹山茂雄さん(78)は「運転免許証を返納したのですぐ近くの出店はありがたい。特に天気が悪い日は助かる」と笑顔で話した。


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