高齢者ワクチン集団接種始まる キャンセル待ちリスト活用 長崎市

パーティションで区切られたスペースでワクチン接種を受ける高齢者=長崎市末石町、市南部市民センター

 長崎市の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種が13日、市民会館や南部市民センターなど市内6会場で始まった。初日は主に70歳以上の市民ら約2千人に米ファイザー社製ワクチンを接種した。
 予約していた2016人のうち40人がキャンセルしたため、事前に作成したキャンセル待ちリストに基づき、会場の医療従事者や近隣の保育所、幼稚園、小学校の教職員ら39人に接種。終了間際にキャンセルがあり、対象者が不在で1回分廃棄した。
 南部市民センターには約380人が予約時間に合わせて訪れた。接種券や予診票を提出して医師らの問診を受け、パーティションに囲まれた専用スペースに進み接種を受けた。接種を終えた女性(81)は「長女の車で来た。横浜にいる三女に会いに行きたいという思いから、早く打ちたかった。今のところ副反応はなく、安心している。今後も手洗いをしたり密集を避けたりして感染を予防し、県外に出掛けるのはもう少し様子を見たい」と話した。
 市新型コロナウイルスワクチン接種事業室の若村隆室長は「個別接種は週2万回以上、集団接種は週1万回以上とスピードを上げ、7月末までに高齢者への接種を終了し、ほかの世代に広げたい」と話した。
 集団接種6会場の予約は7月3日分までほぼ埋まっている。市は6月27日の週からS東美と長崎大を会場に追加し、同大など5会場で接種時間を午後8時まで約3時間延長する予定。

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