ソフトバンク打線アレルギー深刻…西武・高橋に8回1安打零封され9連敗 

6回、リクエストを要求する工藤監督(右)

天敵相手に1安打に封じられた。ソフトバンクは1日の西武戦(ペイペイ)に0―1の零封負け。獅子のエース・高橋に8回無失点に封じられ、2019年から9連敗となった。

初回先頭の三森が左前打を放った後は〝サイレント状態〟に陥った。それでも攻略の糸口がなかったわけではない。5回まで四死球もあって実に4度、先頭打者が出塁した。「1点勝負」を意識して、序盤から無死一塁の場面で犠打が目立った。3回には先頭・柳田が四球で歩いた後に3番・中村晃も犠打。それだけ高橋は難攻不落の強敵だった。今季も試合前まで3戦2敗、対戦防御率は1・64。一昨年から続く連敗が止まらない中で、負のイメージが増大し苦しめられている。前夜、打線が15安打を放って9得点していただけに「8回1安打零封」のダメージは大きく、今後に与える影響が気にかかる。

敗れはしたが、締まった試合だった。先発・武田が7回4安打1失点。7回二死からスパンジェンバーグに決勝ソロこそ献上したが、工藤監督は「武田を責めることは絶対ない」とかばい、好投を高く評価した。この日の黒星を含めても西武戦通算17勝4敗。継続する「獅子キラー」ぶりは、次回に必ず生きるはずだ。勝敗こそ4勝4敗となったが、防御率は堂々の2・34。4月末以降8試合連続で6イニング以上を投げ、安定感が光っている。

チームは今季5度目の完封負け。9回に平良から2安打して意地を見せたが、ホームは遠かった。「また沖縄(3日那覇での日本ハム戦)から切り換えて」と前を向いた工藤監督。再び貯金が消え勝率5割に逆戻りになったが、前を向いて前半戦残り10試合を一戦必勝で戦っていく。

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