【森保ジャパン】「所属チームでも難しい状況はあるかもしれない」指揮官悩ます〝移籍組問題〟

難しい判断が迫られている

カタールW杯アジア最終予選に臨む森保ジャパンにとって〝移籍組問題〟が悩みの種になりそうだ。

日本代表は9月から最終予選を戦うことになるが、危惧されるのが主力の欧州組で今夏に移籍する可能性がある選手が大量にいることだ。

9月の国際Aマッチデーは欧州各国のシーズン開幕直後。移籍した場合は新天地でアピールをする立場で、それが強豪クラブとなればサバイバルはシ烈なものとなる。代表活動に参加することによって、日本やアジアへの長距離移動でコンディションを崩したり、所属クラブに戻った後も代表活動の疲労などを考慮して監督が起用に慎重になったり、またはクラブに残った選手たちが練習でアピールするなどして、代表選手が所属クラブで出場機会を失うリスクがあるが、移籍したばかりの選手は特にそうしたケースが多い。

今夏は森保ジャパンの主力でほとんどの選手が移籍に絡む可能性があり、なかでも東京五輪に出場する選手はクラブのプレシーズンに参加できないためリスクは大きくなる。国際Aマッチデーは代表の招集に拘束力があるとはいえ、招集によってクラブでの出場機会を失うことになれば先々を見据えれば代表にとっても大きなマイナスとなる。

抽選会後にオンラインで取材に応じた森保監督は、そうした悩ましい状況に「まずは選手たちの情報を拾っていくことが大切。その時のベストなチーム編成で試合に臨めればと思っている」と語る一方で、招集の難しさにも言及。「選手たちは、クラブで自分のポジションがなくなるかもしれないという覚悟を持ちながら毎回代表の招集に応じてくれている。所属チームでも難しい状況はあるかもしれないが、必ず乗り越えてもらえると思っている。われわれはできるかぎり選手たちの状況を見て、配慮してあげられるところは配慮してチーム作りをしていきたい」と場合によっては招集を見送る選手が出てくることも示唆した。

とはいえ、9月は2日にホームで中東のオマーン戦、7日にアウェーで中国戦といきなり厳しい戦いが待ち受ける。万全のメンバーで臨みたい

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