【名古屋場所】白鵬 連勝発進もデキは3割5分? 完全復活に必要な“栄養”とは

遠藤を下し、ひと呼吸置く白鵬

まだまだ本調子じゃない!? 大相撲名古屋場所2日目(5日、愛知県体育館)、6場所連続休場明けで進退をかける横綱白鵬(36=宮城野)は幕内遠藤(30=追手風)を退けて2連勝。立ち合いから突き放して距離を保つと、懐に飛び込んできた相手を上手出し投げで一蹴した。取組後の白鵬は「反応よく動いているなという感じ。勢い、スピードもあったんじゃないか」と手応えを口にした。

初日(4日)は幕内明生(25=立浪)を相手に辛勝。この日は一転、危なげない相撲で快勝した。横綱は本来の力を取り戻しつつあるのか。芝田山親方(58=元横綱大乃国)は「まだはっきり分からない。今日だってワキが開いていた。遠藤が鋭い立ち合いなら中に入れたのに、止められてしまった。(白鵬は)まだまだ3割5分。それでも勝ってしまう。本当の力には程遠く、50%も出していない」と分析する。横綱経験者の目から見ても、まだ完全な復調とは言えないようだ。

その上で「長い休場明けで、どれくらいできるかを試している感じかな。白星を重ねていって、それを〝栄養〟にしていくんだろうね」と指摘した。白鵬自身も「白星が一番の薬。昨日より今日、明日という感じ」。格下が相手の序盤戦で相撲勘を取り戻し、尻上がりに調子を上げていく青写真を描いている。

© 株式会社東京スポーツ新聞社