大相撲名古屋場所３日目（６日、愛知県体育館）、初の綱取りに挑む大関照ノ富士（２９＝伊勢ヶ浜）は幕内隆の勝（２６＝常盤山）をかいなひねりで下し、３連勝とした。
パワーだけではない。照ノ富士は右差しに出るも隆の勝にいなされ、体勢を崩しかけると深追いせず、低い姿勢から頭を付け合った。そのままこう着状態が続いたが、機を見て相手を土俵上に転がし「落ち着いて取れてよかった」と淡々と振り返った。
豪快な内容が印象的なだけに、この日の〝かいなひねり〟は「稽古場ではたまに出ているけど、場所で出るとは。体が反応してくれた」と、本人も意外だった様子。その一方、引き出しの多さには「稽古場でやっていることしか出ないので。ギリギリのところで技が出ているのはよかったかなと思う」と胸を張った。
「始まったばかりなので、残り頑張ります」とあくまで平常心を貫く照ノ富士。番付の頂点へ、この勢いで星を重ねていく。
