長崎・小6女児いじめ自殺から8年 校内の慰霊碑に母親献花

慰霊碑の前に献花し、手を合わせる母親=長崎市内

 2013年、いじめを受けていた長崎市の市立小6年の女子児童=当時(11)=が自殺を図ってから8年となった7日、母親(47)が同校を訪れ、昨年学校が建立した慰霊碑の前に献花し、静かに手を合わせた。
 慰霊碑は、女子児童が亡くなったことを忘れないよう建立。同級生らの「ヒマワリのような子だった」との声にちなんで、「ひまわりの碑」と名付けられた。
 支援者と共に学校を訪れた母親は、女子児童が好きだったというガーベラの花を手向けた。母親は「周りの人に助けられた8年だった。娘は生きていれば、今年20歳。今ごろ成人式の振り袖などを考えていたのかも」と心境を明かした。
 学校はこの日、「いのちの集会」を開き、児童に命の大切さなどを伝えた。母親は「学校にはいじめについて、その一言で命がなくなることもあると教えていってほしい」と求めた。
 女子児童は13年7月7日に自殺を図り、翌月亡くなった。市学校問題外部調査委員会(第三者委)は「上靴を隠された」などをいじめと認定し、「(いじめと自殺の)直接の因果関係の認定は困難だが、関連を有する」と結論づけた。


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