花を植え原爆死没者慰霊 長崎・浦上川沿い 被爆2世ら心込め

浦上川沿いの花壇に花を植える参加者=長崎市松山町

 長崎市の浦上川で水を求めながら亡くなった原爆死没者を慰霊しようと13日、同市松山町の浦上川沿いにある花壇に被爆者や被爆2世ら約30人が花を植えた。
 2019年に亡くなった被爆者の池田早苗さん=享年(86)=が14年から花壇を整備。現在は長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)と長崎被災協・被爆二世の会・長崎が引き継ぎ、雑草の除去や植栽をしている。
 参加者は約30メートルの花壇にマリーゴルドや日々草、ガザニアの苗計300株を一つ一つ丁寧に植えた。市立虹が丘小5年の大越丈瑠(たける)君(10)は被爆2世の祖母、富子さん(73)と一緒に参加。丈瑠君は「亡くなった人が穏やかな気持ちになってほしいと思いながら花を植えた。きれいに咲いてほしい」と語った。
 二世の会の山崎和幸会長は「植栽した花は原爆死没者への鎮魂花。池田さんの思いや活動を受け継ぎ、今後も二世の会の行事として花壇を整備していく」と話した。

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