【東京五輪・自転車競技代表】トラック種目五輪代表 最後の合宿終え「金メダル目指す」

金メダルを目指す新田祐大

沖縄で東京五輪前の最後の合宿を行っていた自転車競技トラック種目の代表選手6人が11日、オンライン会見に応じた。短距離種目代表の新田祐大(35=JPCU福島)、脇本雄太(32=JPCU福井)、小林優香(27=JPCU福岡)は精かんな顔つきで「金メダルを目指す」と口を揃えた。

合宿中は梅雨の影響もあり、雨天の中でのトレーニングも行われた。新田は「気候、環境への対応ができた」と、ドームで行われる本番へのいい準備になったと解説。「最後の追い込み期間、体力を削って五輪に調整できる状態にする」という目的を達したという。

新田と脇本は日本悲願のケイリンでの優勝を目指す。脇本は「日本の競輪選手の悲願」と語り、また2011年に他界した母・幸子さんのために「約束を守りたい」と声を震わせた。

小林は延期が決まってしばらくは精神面が崩れ、練習に参加できない時期があった。そんな時に熊本の母校・必由館を訪れた。「自分の原点というか、バレーボールをやっていた時の活発さや、その時の努力を思い出した。輝いている後輩たちの姿を見て力をもらえたし、今度は私が与えられるように」と意気込みを語った。

中距離種目代表代表の橋本英也(27=JPCU岐阜)は「自分はレース中に苦しくなると、口角が上がって笑っているみたいになる。そういうところを見てほしい」と茶目っ気たっぷりに笑い、女子オムニアムで金メダル獲得の期待がかかる梶原悠未(24=筑波大大学院)は「画面からでも『頑張れ!』と大きな声で応援してほしい。それが私の背中を押し、前に進む力になります!」と訴えた。

梶原とマディソンでタッグを組む中村妃智(28=JPF)は自転車競技の大会を行う会社の一社員でもある。「選手として参加するだけでなく、今の会社に入ってから運営の準備とかにも参加してきた。五輪は色んな人の尽力があって開催されることがよく分かるし、感謝の思いしかありません」。そのためにも力を出し尽くす決意を表明した。

自転車競技のトラック種目は2~8日に静岡県の伊豆ベロドロームで、各種目が開催される。

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