【ノア】GHC王者・丸藤 虎王の乱れ打ちで杉浦撃破!初防衛に成功

杉浦(下)に雪崩式の不知火を放つ王者・丸藤(写真提供:プロレスリング・ノア)

ノアの11日・仙台サンプラザ大会で、GHCヘビー級王者の丸藤正道(41)が杉浦貴(51)を下し、初防衛に成功した。

試合はノアを支えてきたライバル対決にふさわしい激闘となった。序盤は2人の対決らしく先を読みあう一進一退の攻防。だが先にペースをつかんだのは杉浦で、エプロンの丸藤がスピアーで場外に吹っ飛ばされ、ヒザ蹴りの連打を叩き込まれるなどピンチが続いた。

しかし、窮地にチャンスを見いだすのが天才丸藤の天才たるゆえんだ。とどめに狙ってきた雪崩式五輪予選スラムを頭突きで脱出すると、そこから体を入れ替えて雪崩式不知火で豪快にマットに叩きつけることに成功する。これで一気にペースを引き戻すと、エルボーとチョップの打ち合いも制して前後左右から虎王(ヒザ蹴り)を乱れ打ち。最後はポールシフト式エメラルドフロウジョンで突き刺して3カウントを奪った。

32分19秒の激闘を制した丸藤は「杉浦さん、戦ってくれてありがとうございました」と一礼。さらに「杉浦さんとの試合は俺の中で特別で、互いにキャリアも年齢も重ねて。もしかしたらところどころ老いが見えるかもしれないけど…いや杉浦さんには見えないな。これからも俺と杉浦さんをみんなの目で追いかけてほしいと思います」とライバルへの思いを吐露した。

さらに王者として「思い起こせば、いい思い出よりもつらい思い出や苦しい思い出、悲しい思い出が多いです。でも耐えて信じ続けて頑張り続ければそういう思い出も笑える日が必ず来ると信じてやっているので。その日まであと少しなので」と訴えかけた。

また、試合後には杉浦のパートナーでもある〝IQレスラー〟こと桜庭和志が「見ていて、丸藤さんの弱点が見えたんで。杉浦さんがやられちゃったんで、次、僕が挑戦します」と次期挑戦者に名乗り。これに丸藤も「俺は強い桜庭和志とやりたい。タッグでもやられているので、いいんじゃないですか。大きいところでやりましょう。決定でいいよ」と応じた。実現すれば異色対決となるが、果たしてー-。

© 株式会社東京スポーツ新聞社