鷹・千賀が二軍中日戦で6回1失点の好投 五輪、後半戦に向けて不安払拭の再スタート

二軍戦で好投した千賀

ソフトバンクのエース・千賀滉大投手(28)が13日のウエスタン・中日戦(ナゴヤ)に先発。6回を投げて3安打無四球8三振を奪い1失点で、最速は157キロだった。

初回一死から三塁打を浴びた後、伝家の宝刀フォークで空振り三振を奪って二死までこぎつけたが、山下に先制の中越え適時二塁打を許した。中堅手・中谷が落下地点に追いついたように見えたが、打球はグラブの上を通過。ベンチに戻った中谷が申し訳なさそうに千賀に声を掛けると、爽やかにうなずく余裕を見せた。

2回は先頭をフォークで空振り三振。最後も156キロの真っすぐで空振り三振に斬って三者凡退に封じた。

リズムに乗った千賀は3回も危なげない投球。一直、一ゴロで簡単に二死を奪うと、最後は155キロの真っすぐで見逃し三振に斬った。ベンチに戻る際は、二塁を守る周東と言葉を交わして明るい笑顔を見せる場面もあった。

4回は3人をわずか7球で料理した。先頭・遠藤はカットボールを打たせ、無駄のないベースカバーで一ゴロに封じた。続く山下は二ゴロ、石垣もボテボテの三ゴロで難なく打ち取った。

5回は感触を確かめるように直球を多投した。先頭・ワカマツは151キロ真っすぐで見逃し三振。続く三好は6球ストレートを続けた後の7球目フォークで空振り三振に斬った。石岡は初球スライダーを引っかけさせて、4イニング連続の三者凡退に封じた。

6回は先頭・土田に中前打を許し、味方失策が絡んで無死二塁とされたが、後続を難なく打ち取った。まずは渡辺からフォークで空振り三振を奪うと、続く伊藤は二飛。最後は遠藤をフォークで見逃し三振に斬って取った。

東京五輪代表に選出されている鷹のエースは、左足首靱帯損傷のケガから今月6日に3か月ぶりに一軍復帰。同日のロッテ戦(ZOZOマリン)で3回途中10失点と結果が振るわなかった。本来の投球を取り戻すべく二軍で再調整中。球界内からは「世間の声を気にする必要はない。修正能力が高いので、最後は『なんだかんだ千賀だった』となるはず」との声もあった中で、東京五輪、チームの後半戦の戦いに向けて確かな歩みを見せた。

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