来年こそ直江津祇園祭を あけぼの町内会 直江津駅前商店街 疫病退散お札製作 18日から9日まで 1200枚無料配布

 上越市の夏の伝統行事「直江津祇園祭」が新型コロナの影響で2年続けてほぼ中止となる中、あけぼの町内会と直江津駅前商店街が協力し、疫病退散のお札を製作。昨年同様、同町内屋台の守り神である「龍神像」を同市中央1のホテルセンチュリーイカヤで展示するのに併せ、会場で無料配布する。期間は18日から29日まで。

完成した疫病退散のお札。龍神像展示会場で、自由に持っていけるよう設置するという

 八坂神社の宮元で、祭り最終日の御饌米奉納で大トリを務めてきたあけぼの町内会と同青年会、直江津駅前商店街振興組合が昨年、「地域のために何かできることを」と話し合い、龍神像の展示を実施。今年は町内各家庭や商店街加盟店で、祭礼ちょうちんや法被なども展示する。

15日は八坂神社で完成したお札のおはらい。あけぼの町内会と青年会、直江津駅前商店街の関係者が出席した

 15日は、八坂神社でお札のおはらいが行われ、各団体の代表が出席して平穏な日常が戻ることを願った。お札は耐水紙製で1200枚ほどあり、手のひらに収まるサイズ。会場では三方に載せられ、訪れた人が自由に持っていける形式で置く。

 宮﨑日出男町内会長(80)は「2年連続で祭りがなくなり、特に子どもなど落ち込む人も多かった。多くの人に龍神様を見て直江津祇園祭について知ってほしいのと、来年は盛大に開けるよう願いたい」と祈念。直江津駅前商店街振興組合の彦坂薫代表理事(73)は「祭りの行事は中止だが、歴史と伝統を途中で止めさせず、来年につなげたい。直江津の人間の生き様でもある祇園祭を忘れさせず、遠くの方々にもPRしていきたい」と思いを込めた。

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