統合失調症 知識学び支え合う 佐世保「ゆみはり会」 8月から学習会

「1人で悩まず、一緒に語り、学び合いましょう」と参加を呼びかける尾形会長(前列中央)ら=佐世保市、ボランティアセンター別館

 統合失調症などの精神疾患がある人の家族でつくる「ゆみはり会」(佐世保市、尾形篤子会長)は8月から学習会を開く。昨年は新型コロナウイルス禍で中止し、2年ぶりの開催。「悩みを共有し、肩の荷が下りた」「『障害は個性』だと思えるようになったのは会のおかげ」-。それぞれの体験に基づいた知識や知恵を共有しながら支え合っている。
 統合失調症は幻覚や妄想といった症状を伴う精神疾患で、思春期から20代にかけて発症しやすいという。2017年度の厚生労働省の調査によると、統合失調症を含めた精神疾患患者は全国で約419万人に上る。
 学習会は14年に始めた。会員にとって、病院で診断された時の「ショック」や、病名を知った他人の反応を不安に思う気持ちなど当事者が抱える悩みも吐き出せる場所。会員の女性は「(会員)みんなの力で(精神疾患家族を)支えている。自分だけでは無理だった」と話す。気持ちがスッキリすると家の雰囲気も明るくなった、という会員もいる。
 学習会では、対処法や治療法などが書かれたテキストを出席者で輪読し、知識を共有。別の会員は「どう対処していいのか分からなかったが、拒否せず受け入れることの大切さを知った」と話す。
 今年は初回を8月29日に開催。時間は午後1時~4時、場所は佐世保市花園町のボランティアセンター別館。統合失調症など精神疾患を持つ人の家族を対象に10月まで5回開く。全回参加が原則で、参加費は1500円。尾形会長は「同じ悩みを抱える人同士、語り合い学び合いましょう」と呼び掛けている。参加希望者は7月24日までに尾形会長(電090.4516.2276)へ。


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