伊万里湾の東部、長崎県松浦市福島と佐賀県唐津市肥前町の間に浮かぶ無人の島々からなる「いろは島」は、弘法大師(空海)ら、いにしえの文人もたたえた玄海国定公園有数の景勝地だ。
島の数は48とされ、空海が「いろは48文字」から「いろは島」と命名したと言い伝わる。主な島は「弁天島」「竹ノ子島」「松島」「大通瀬」など。行政区域としては全て松浦市に属するが、ほとんどが個人所有の島だという。
福島の大山公園や肥前町の溝越遊園の展望台からの景観はよく知られているが、同じ福島の白岳(173メートル)からの眺めは眼下にいろは島の全景が間近に見渡せ、青く澄んだ海に、島々に自生するマツの緑が映える絶景だ。
白岳には麓の駐車場から約500メートルの遊歩道があり、山頂まではちょっとした登山ハイキングコース。毎年、仲間と遊歩道の草刈りをしている「ふくしまおいどんが町づくり会」の本川浩二さん(74)は「白岳は地元の人でも余り登らない。いろは島を見るなら絶好のビューポイント」と話す。
昨年、福島にできたグランピング施設からシーカヤックや、夕日を眺めながらのクルージングでの島巡りも人気だ。
【動画】空中散歩・ドローン空撮 長崎県松浦市・いろは島
- Published
- 2021/07/25 00:00 (JST)
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