韓国の巨額詐欺事件、首謀者のファンド代表に懲役25年・追徴金72億円判決...被害者は3,200人

韓国で巨額の詐欺行為を行っていた「オプティマス資産運用」のキム・ジェヒョン代表など5人に1審で合計51年の懲役刑と802億ウォン(約77億円)相当の追徴課税が宣告された。

ソウル中央地裁は20日、特定経済犯罪加重処罰法上の詐欺などの疑いで拘束起訴されたキム代表に懲役25年と罰金5億ウォン(約4,800万円)を宣告し、751億7500万ウォン(約72億円)の追徴課税を命じた。

オプティマスの2大株主であるイ・ドンヨル取締役には、懲役8年と罰金3億ウォン、追徴金51億7500万ウォンが宣告された。ユン・ソクホ理事には懲役8年と罰金2億ウォンが宣告された。社内取締役のソン某氏には懲役3年と罰金1億ウォン、顧問のユ某氏には懲役7年と罰金3億ウォンがそれぞれ言い渡された。

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キム代表らは、2017年6月から3年間、公共機関等への確定売上債券に投資すると偽り、投資金約1兆3526億ウォン(約1292億円)を集めた後、このお金を不動産開発事業に投資したり、不良債権・上場会社の買収やファンドなどに投じたりした疑いで裁判に付された。

確認された被害者は3,200人にのぼる。まだ返済されていない被害額は5,542億ウォン(約529億円)と推定される。

裁判所はこれらのファンド商品の虚偽を認識した時期に基づいて、ほとんどの嫌疑で有罪を宣告した。キム代表は、2017年8月から昨年6月までに1兆3194億ウォン(約1260億円)相当の詐欺の疑いと資本市場法違反の疑いで有罪が認められた。

裁判所は「金融投資業者として備えるべき基本的な誠実義務と倫理意識を全て無視したまま行われた大規模な詐欺であり、資本市場かく乱事件」であるとし、「この事件で5,000億ウォンを超える天文学的被害が発生し、安定した商品であると信じ投資した多数の被害者に莫大な被害と衝撃を与えた」と述べた。

続けて、「金融市場での信頼性・透明性・健全性を深刻に毀損させ、プライベートファンド市場が大きく萎縮する結果が発生した」とし、「被害金どれだけ回収することができるかどうかが不明であるだけでなく、その被害を回収するまでに相当の期間とコストがかかることが予想される」と述べた。

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