第103回全国高校野球選手権長崎大会 長崎商業 VS 大崎 27日決勝

投手二枚看板の1人として長崎商の堅守を引っ張る城戸(写真左)、大崎打線を支える主砲の調=県営ビッグNスタジアム

 第103回全国高校野球選手権長崎大会最終日は27日午前10時から長崎市の県営ビッグNスタジアムで決勝が行われる。頂上対決に臨むのは第1、2シードの大崎、長崎商。結果的には順当な組み合わせとなったが、それぞれ立て続けに苦戦を制して勝ち残った。大崎は初めて、長崎商は5年ぶり8度目の夏の甲子園出場を懸けて挑む。

 両校ともにここまで4試合を戦って成績が似通う。大崎は計36回で19得点7失点、長崎商は計34回で18得点7失点。チーム打率は大崎が2割6分8厘、長崎商が2割9分5厘と3割に届かず、守りの印象が強い。投手陣の被安打数や与四死球数も遜色がない。全国を見据えると攻撃陣の奮起も期待されるが、まずは代表権獲得へ、最後も互いの堅守によるロースコアの勝負になりそうだ。
 4試合中3試合が先攻だった大崎は右の坂本、左の勝本ともに投球テンポが抜群。カットボールが生命線で、低めや外への出し入れがうまい。バックも心配は少ないが、3回戦以降は各1失策。1点勝負では命取りになりかねない。打線はここまで二塁打3本、三塁打1本と長打がやや不足。打率6割4分3厘と好調な山口や主砲の調、松本らの一振りが楽しみだ。
 長崎商は後攻が3試合で、うち2試合でサヨナラ勝ち。城戸、田村の上手、横手の両右腕の継投を軸に無失策を貫いてきた。制球力も申し分ないものの、準々決勝と準決勝は四死球でピンチを招いただけに注意を払いたい。攻撃は打順に関係なく好機をつくっていけるが、中でも上位の横田、澤山、大町、大坪らの快音が勝機を広げる大きなポイントと言えそうだ。

 


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