韓国の昨年人道支援額、なぜか中国向けが突出 「主要2カ国の中国にこんな多くの支援納得できない」野党議員

韓国が昨年、発展途上国に人道支援をしたうち、中国へのそれが最も多かったことが分かった。中国に渡されたマスクと医療従事者の防護服などが合計400万ドルに上りながら、2位のイランと(269万ドル)との差が大きかった。

朝鮮日報は28日、外交部が野党「国民の力」のテ・ヨンホ議員に提出した資料「2020年コロナ対応人道支援 途上国防疫物品支援内容」において、このような内容を明らかにしたと報じた。

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外交部は昨年、いわゆる「K防疫」の経験を世界と共有しようという趣旨で、このような防疫物品支援事業を開始した。

同紙によると、昨年の支援合計5161万ドルで、中国(400万ドル)、イラン(269万ドル)、ミャンマー(129万ドル)、エクアドル(127万ドル)、パキスタン(122万ドル)などの順だった。中国に支援された項目は、マスクをはじめ、顔面保護区、ラテックス手袋、分無形消毒器などであった。

テ・ヨンホ議員は「私たちの国民は、昨年、かつて政府のマスク購入制限により強制的に1週間に2つしか買うことができなかった」とし、「このような状況でG2(主要2カ国)国家である中国に、このように多くの金額が支援されているのは納得できない」とした。それとともに「習近平中国国家主席の訪韓を推進する対価として外交部が中国に莫大な血税を支援したのではないか」と述べている。

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400万ドルという金額が「莫大な血税」にあたるのかはさておき、全体の比率において中国向けが突出しているのは不可解である。

韓国外交部は、「みんなで共に安全な世界のための開発協力構想(ODA KOREA: Building TRUST)」という無償援助事業を昨年6月に立ち上げ、途上国のコロナ対応などに支援すると発表していた。

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