【体操】橋本大輝が〝予言的中〟の金メダル! 男子個人総合

予告通りのVを飾った橋本大輝

新キングの襲名だ! 東京五輪の体操・男子個人総合決勝が28日、有明体操競技場で行われ、体操ニッポンの若きエース・橋本大輝(19=順大)が最終演技の鉄棒で大逆転。88・465点のハイスコアをマークし、五輪初出場で悲願の金メダルに輝いた。12年ロンドン大会、16年リオ大会で個人総合2連覇と達成した内村航平(ジョイカル)から「金」のバトンを受け継いだ。

最初の種目・床はG難度のリ・ジョンソンを決めるなど14・833点とし、2種目目のあん馬も完璧な演技で15点台をマークし、この時点でトップに立った。最大のライバル、ニキータ・ナゴルニー(ROC)は精彩を欠いており、精神的にも優位。だが、苦手のつり輪でスコアを落とし、続く跳馬では着地でも減点されて4位に転落してしまう。

だが、ここからの追い上げがタダ者ではない。平行棒では着地を決めて15点超えの高得点を取り、この時点で首位の肖若騰(中国)、2位・ナゴルニーと僅差の3位。迎えた最終種目・鉄棒ではルーティンの深呼吸を2回してから鉄棒をつかむと、高難度の離れ技を連発。プレッシャーを感じさせない堂々たる演技を見せ、着地すると勝利を確信してガッツポーズした。大逆転の金メダルが確定すると、日の丸を掲げて「ヨッシャー」と雄たけびを上げた。

大会前、色紙には「自分がエースになって金を取る」と書いた。それだけではない。本紙インタビューでは「個人総合では平行棒まで負けていて、最終班の鉄棒で着地を止めて大逆転で金メダル!って想像しています」と宣言しており、まさしく〝予言的中V〟となった。

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